「やったー」ではなく「いいなー」と感じた、NUMBER GIRL再結成

NUMBER GIRLが再結成だって!

このニュースを見て思ったのは、「やったー!」ではなくて、「いいなー」だった。何故なら、ナンバガは自分にとって「あちらがわ」だから。

 

 2000年代の学生バンド事情

高校、大学とバンドをやっていました。Thee Michelle Gun ElephantBLANKEY JET CITYとかが大好きで、よくコピーしてました。(あと、ビジュアル系も好きだったけど、本筋と関係ないから今回は割愛。)

自分が高校の時に流行っていたのは、MONGOL800BUMP OF CHICKENORANGE RANGEASIAN KUNG-FU GENERATIONなどなど。書いていて懐かしい。

ちょっとバンドに詳しいやつは、ELLEGARDENとか、ASIAN KUNG-FU GENERATIONとかを知っているみたいな、そんな感じでした。

 

で、何故かバンドやっているやつの中だと、ちょっと上の世代の音楽をやっているとカッコいいんだよね。それが自分達にとっては、JUDY AND MARYGOING STEADYNUMBER GIRL、そしてミッシェル、ブランキーだった。

自分はその時流行っているバンドが大っ嫌いで、ミッシェル、ブランキーとかをコピーしているのがちょっと誇りだった。周りが流行りのぬるい音出している中で、「ドロップのこの渋い始まり方、やばいだろ?」「世界の終わりのこのベースのうねりがわかるか!」「ガソリンの揺れ方の繊細さを感じてみやがれ!」「メロンソーダとチリドッグ!ってやばくない?」みたいにギターをかき鳴らしていたわけです。かっこいいでしょ?笑

 

 

カッコいいアイツら

そんな自分たちが一目置いていた同級生のバンドが、ゴイステ、ナンバガをコピーしていて、「かっこいいなー」とおもいながら「悔しいなー」とも思って見ていた。その人たち、人気あったんです。今考えると、別に歌も演奏も特にうまくないんですけど、惹きつけるものがあったんだね。

だから、当時からゴイステもナンバガも「かっこいいなー」と思いながらも、どこか素直に「かっこいい!」と言い切れない感じがして、学園祭とかでそのバンドがゴイステ、ナンバガで盛り上がった後は、あえて帰り道は爆音のミッシェルでお口直しして帰る!みたいなことやってました。

 

だからナンバガのCDはずっとiPodに入っていたけど、ちゃんと聞いたのは高校を卒業してから。でも大学の時はまだまだ後遺症は残っていて、素直に「かっこいいな」と思って聞けていない自分がいた。

そんな自分の中で「ナンバガはやっぱり素直にかっこいい!」と変わったきっかけが、2010年末の「ガキの使い年末特番」のCMで『NUM-AMI-DABUTZ』を聞いたこと。あの数秒で「かっこいい! ナンバガだ!」って思わせちゃうんだからすごい。そのあと、しばらくは延々『NUM-AMI-DABUTZ』をリピートしてました。

 

 

彼らの下には帰ってきて、僕らの下には帰ってこない

そんな、今なら素直にかっこいいといえるナンバガが、再結成だそうです。でもきっと、ライブとかは気が引けていけない。当時はあんなに目の敵にしていたから。

そして、ライブに行ってしまうとどうしても「ミッシェルは絶対に再結成しないもんなー」とか、「ブランキーも物理的には可能でも、もうしないだろうなー」なんて思って純粋に楽しめないと思うから、たぶん行けない。

 

だから、「やったー!」ではなく「いいなー!」なんです。

ぼくらのミッシェル、ブランキーは帰ってこなくて、彼らのナンバガは帰ってきた。悔しいな。また爆音でGWDを、3104丁目のダンスホールを、聞かないといけないじゃないか。

 

 

Last Heaven's Bootleg

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LAST DANCE

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