書評 アウトプット大全

『アウトプット大全』という本を読んだので、簡単にまとめておきます。

 

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

 

 

 

書籍というより、ちょっと詳しいNAVERまとめ

この本を端的に言い表すならば、『ちょっと詳しいNAVERまとめ』です。アウトプットの方法を集めました!という企画ですが、内容にあまりに統一性がなく、かつ内容も中途半端に詳しいので、「なんとなく知ったつもりになって終わり」という読後感です。

学びになるビジネス書籍は大体、ひとつの統一メッセージを、具体例で示してみたり、ストーリーで体感させてみたり、『知らせる』ではなく『納得させる』『心に刻み付ける』ことをゴールに書かれています。そんな本を読んでいるときは、著者の思想の世界に浸ることになるので、その思想が体験として自分の頭のなかに残って、深く心に刻み付けられます。

対してこの本は、様々な知識を標本のように並べているだけなので、残念ながら頭に深い爪痕を残せず、さらさらと流れるだけになってしまっています。

 

言葉を選ばず言うと、読者のための本というよりは、著者がアウトプットするための本という感じです。

 

 

ビジネス書を読みはじめの人は、楽しめるかも

ただ、ビジネス書を読み始めたばかりの人は、「色々なテクニックが載っていて凄い!」と感動できるかもしれません。この本がきっかけで、色々な本を読みたくなるかもしれないので、そういった意味では、価値がある本なのかもしれません。

まあ、そういう用途を想定するのであれば、各テクニックに、参考図書とかを表記した方がいいんですけどね。「深く学びたい!」と思った人も、残念ながら学び方がわからず、そのまま忘れていくことになりそうです。

 

そんな中でも気付きがあった箇所

とは言え、なるほどと思えた部分も少しありました。例えば、「書籍を読んだあとは、誰かに説明する」みたいな話。あとは、「何かについて話すときは意見を混ぜるよう意識しましょう」という話。

たしかに自分は、本当にこれは!と思った本しかアウトプットしないので、なるべく読んだ本は全部アウトプットしてみようと思いました。かつ、まとめではなく、意見も述べてみようとも思いました。

お気づきの方もいると思いますが、これらの学びを得た結果、この記事を書いている、という流れです。

 

気になったら立ち読みしてみては?

まあ、情報量は多いので、気になったら立ち読みしてみてはいかがでしょうか。いきなり買うのはリスキーだと思います。

 

個人的には、読んでいて『著者の知識のひけらかし感』が凄くてゲンナリしてしまいました。アドバイザーとかコンサルタントとか名乗りながら、いざ相談してみると、こっちの顔なんて全く見ないで、自分の得意分野を延々を語り続ける人いるじゃないですか。あんな感じです。

 

あんまり書いているとどんどんヒートアップしてくるので、今日はここで筆を置きたいと思います。